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update: 2005/04/13 18:42
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米国で大学入試の共通テストとして広く利用されている大学進学適性テスト(SAT)を運営する会社が、 今度はIT能力を測定するテストを開発した。「ハイテクが浸透した現代社会における批判的思考能力や問題解決能力」を測定するとうたうこのテストに、情報 検索ならお手のものと自負するワイアード記者が挑戦した。さて、その結果は?

ファイル交換訴訟、新たなターゲットは『インターネット2』
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米アップル:最新OS『タイガー』、29日に発売

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TECHNOLOGY
2005年3月26日 2:00am PT
戦闘ロボットのガチンコ勝負で大興奮
Daniel Terdiman
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 サンフランシスコ発――この週末、サンフランシスコ州立大学の体育館の近くを通りかかったときに、激しい衝突音や、金属を手荒く切断するのこぎりの歯の音が聞こえてきたら、その出どころはおそらく、世界中のロボット戦闘ファンたちが集まるイベント『ロボゲームズ』だろう。

 25日から27日まで(米国時間)開催されるこのイベントでは、12ヵ国から集まった出場者たちが、46のカテゴリー――ロボット・サッカー、消火活動、相撲、迷路からの脱出、トライアスロン、そしてもちろん戦闘――で技を競い合う。

 ロボゲームズには数千人の観客が訪れ、さまざまなイベントを楽しむだろうが、来場者の大半が戦闘を見るために来ていることは間違いない。

 3人組の開発チーム『ロボティック・デス・カンパニー』に参加しているジョン・ムラデニックさんは、「ここに来ると、3分でめちゃくちゃに壊される」と語る。同チームの約100キロのロボット『メガバイト』は、去年の大会のチャンピオンだ。「試合の前はとても緊張して、手が震える」

  カリフォルニア州エスコンディードを拠点に活動する同チームは今年、4体のロボットを持ち込んだ。約150キロの重量級ロボット『スーパー・メガバイ ト』、メガバイト、30キロ弱の『アグスマ』(Agsma)に、15キロ弱の軽量級ロボット『キラバイト』(Killabyte)だ。

  ロボティック・デス・カンパニーのメンバーたちは、年間を通してロボット競技会に情熱を注ぎ、米国中を転戦して回っている。ムラデニックさんによると、こ れまでにチームは、ペンシルベニア州、ノースカロライナ州、ミネソタ州、カリフォルニア州の大会に参加し、費用もかなりの額に上ったという。

 たとえば、スーパー・メガバイトとメガバイトの製作費が1万1000ドルで、これらのロボットを動かすのに、総額で月に1000ドル以上の保守費用がかかっていると、ムラデニックさんは語る。

 ロボゲームズは、以前は『ロボリンピック』という名称だった大会(日本語版記事)の第2回目だ。イベントの主催者、シモーン・ダバロス氏によると、米国オリンピック委員会(USOC)から自分と同僚のデビッド・コーキンズ氏に対して、米国では「オリンピック」または「オリンピアード」(Olympiad)という用語は使えない(日本語版記事)という通達があったという。だがダバロス氏によると、ロボゲームズは『国際ロボット・オリンピアード』の米国代表組織だという。

 25 日、数百人の観客が見守るなか、ロボットの戦闘は白熱した展開となった。体育館のあちこちから、ロボットがぶつかる音が絶え間なく聞こえ、その音といっ しょにロボットの内部から出る煙の鼻を突くようなにおいが漂ってくることも少なくなかった。大小さまざまなロボットが室内を埋め尽くし、箱から巨大な刀が 突き出ただけに見えるものが多いなか、戦闘服を着た人形のようなロボットもいる。

 ロボゲームズの司会者で、鎧の騎士の格好で体育館にいた唯一の人物、ロイ・ヘレン氏(写真)によれば、このイベントの最大の魅力は、昔からの友人に会えることと、その友人たちが考案した新しいデザインを見られることだという。

 「里帰りのようなものだ」とヘレン氏。「こうした友人たちが互いに顔を合わせるのは1年ぶりだ」

 出場者の多くは、数々のロボット・イベントで何度も対決しており、互いの戦闘術や相手のロボットの特性を熟知している。だが出場者たちは、ロボット戦闘にどれほど多くの技が関わっていても、勝利はときとして運次第だと言う。

 「勝負はちょうどジャンケンのようなものだ」とムラデニックさん。「無敵の奴などいない……。組み合わせの運に恵まれることもある。自分がグーで、相手がチョキといった具合に」

  それでもムラデニックさんは、技が大きな要素であることは間違いないと語る。ムラデニックさんによると、ロボット戦闘で勝つには、一般的に2通りの方法が あるという――相手のロボットを破壊するか、あるいは相手をうまくコントロールできればいい。後者ではロボットを正確に操縦する技術が必要になる。

 ロボットの製作に6週間かかり、時間が足りないまま大会を迎えてしまったというスティーブン・フェルクさんは、操縦技術は重要で、勝者は「対戦相手の周りのぐるぐるまわっているだけの簡単な箱型ロボット」ということも多いと話す。

 だがフェルクさんは、試合に勝つには細部にまで執拗にこだわることが必要だとも言う。

 「ロボットは100%でなければならない。ネジが1本でもゆるんでいたら、すぐに相手に見抜かれてしまう」

 さらに、この大会で優勝する――つまり5回勝つ――には、毎回の整備が必要になると、ムラデニックさんは指摘する。「1回は勝てるかもしれない。だが整備ができなければ、5回の対戦には勝てない」

 敗戦から得られるものもあると、ムラデニックさんは語る。「負けたら、悪かったところを見つけて、それを直す」

  ムラデニックさんによると、ロボティック・デス・カンパニーは、他の大会で2回負けている相手を倒すために、最近メガバイトの装備を改良したという。だ が、どのような改良を施したかは話してくれず、ただ、これまでの対戦でその宿敵がメガバイトを倒すときに繰り出した最強の技を弱めることを目標にしたとだ け、ムラデニックさんは説明した。

 その一方で、絶え間ない戦闘の副産物によって、医療チームが必要になっている。

 医療サービス『ミューチュアル・エイド・レスポンス・サービス』(MARS)のジョセフ・プレッド氏は「本当に危険なのは、対戦を終えたロボットが傷ついていることだ」と語る。「操縦者が、最初はなかった鋭い部分でけがをすることがある」

 実際、防弾ガラスで囲まれた競技スペース(写真)から出てくるロボットの多くが、自然災害か何かに遭遇したかのように大きな傷を負い、あちこちの金属が曲がっている。

 とはいえ、大会の緊迫した雰囲気にもかかわらず、どんな場合でも、ほとんどの関係者は新顔を暖かく迎えてくれる。

 「参加者が何を出してくるか、予測もつかない」とヘレン氏は語る。「ロボットを持っているなら、ここでは誰でも歓迎される」

[日本語版:天野美保/高森郁哉]
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