-ロボゲーム2007-

第4回 「国際ロボゲーム」 には800台以上のロボットが参加し、米国、シンガポールそして中国チームが目覚しい活躍を上げ大会は終わった。

「国際ロボゲーム」 は世界中から集まった選手とロボット達が82種目の競技を競い、先週終了しました。

会場にあふれんばかりの観衆は人型 (二足歩行) ロボットが繰り広げるバスケットボール、知能ロボット達の消火作業、自律走行車での障害物コース競争そしてカクテルを作るバーテンダー・ロボットなどを満喫した。 「私たちはこのような世界最大のオープン競技大会を開催できたことを大変誇りに思います。」 と、この 「ロボゲーム」 の創始者でもあるデービッド・カルキンズ氏が言いました。この大会に参加するには学歴、貧富、社会的身分そして性別は全く問われません。実際に、15歳の少年が60歳の老練のプロとの戦いもありましたし、イラン人がアメリカ人に挑んだり、男性と女性の戦い、そして大學院の学生がマニアとの対決もありました。

「ロボット・相撲」 は日本からのチームが参加しなかったこともあり、シンガポール・チームが引き続き4クラス全部10個のメダルを持ち帰りました。 「インギー・アン・ポーリーテクニック (Ngee Ann Polytechnic) 」 チームが 3kg と 500 gクラスの両方で金メダルを制し、それと 100g クラスでも銅メダルを獲得しました。メキシコチームが金、アメリカチームが銀を獲得しました。

人型 (二足歩行型) ロボットは自律走行には拘束されていません。人が自由に遠隔操縦でロボットをコントロールしてカンフーや2メートルの階段競争にも参加することが出来ます。人型クラスでは、日本期待の 「Plen」 がその高度な人間型機能とローラースケート技術をもって圧勝し金メダルを手にしました。 「自分はローラースケートで後ろ滑りも出来ないがこのPlenは実にそれをいとも簡単にこなし、しかも片足でバランスを取りながら滑走もできる。」 とカルキン氏がぼやく。

メイン州のグレイからきた親子チーム 「チーム・ファレル (Team Farrell) 」 はカンフー競技で強豪の日本チームを下し金メダルを獲得しました。17才のクリス・ファレル君は15インチの人型ロボット 「オ-ロ (Oro) 」 (チベット弁で戦いの神様) で父親のボブ・ファレル氏を破り金メダルを獲得しました。又、オハイオ州のマット・バワー氏の 「ウォンダーカインド (Wunderkind) 」 が銅メダルを獲得しました。

この幅広く多様性に富んだロボゲームの競技が、幅広い電気工学、機械工学、二足歩行型の歩行プログラミング、視覚認識そして多方分野での技術開発が促進されることを望みます。 「締め切り日が迫っても世界中の秀才達と競争するという自覚があれば過酷な長時間でも頑張れるし、勝ちたいがためには自分が努力するしかない」 とカルキンズ氏は話す。

今回の大会には 850 体のロボットが参加し前回の世界記録を更新した。 「私達は2008年の大会をサポートするためのスポンサーをさがしています。」 、 「今年も100チーム以上の人達が航空券も買う余裕が無く参加出来ませんでした」 。とカルキンズ氏は続ける。 「これらのロボット開発者達がオリンピックの選手達のように援助が受けられた時ことを想像してください。」 この世界最大規模の大会が 2008 年にサンフランシスコで6月12-15日に開催されることが発表されたことでロボット工学全体の進歩と発展にも著しく貢献するでしょう。」

最も印象的だった競技は、人型ロボットで7種目の競技を行う “ ヒューマノイド・チャレンジ “ でした。それはバスケットボール、 42.5 m (実際 1/1000 スケール) のマラソン、障害物競走、1対1のペラルテー・キック競技、短距離、重量挙げそして運搬競争です。

台湾のTK大学のロボット 「パイ」 は総合優勝を飾り、障害物競走、短距離、ペナルティーキックおよび重量挙げで見事に金メダル、さらにはバスケットボールとマラソンで銀を獲得しました。

「私は、ロボットがバスケットにシュートすることはできないだろうと思っていましたが、彼らは見事にシュートしとても驚きました。 ロボット達はリモートコントロールの操縦ではなく自分でゴールを見つけなければなりません」 とカルキンズ氏が絶賛。 「来年は、たぶん、スラムダンク・コンテストもしなければならだろう。」 と彼は苦笑い。

「ミロソット (MiRoSot) 」 サッカー競技 (自律走行のルービック・キューブ・サイズ・ロボット) はシンガポールのチーム 「ソクラテス (Socrates)」 が昨年の 「ロボワールドカップ」 (ドイツ、ドルトムント (Dortmund)) 大会に引き続き優勝しました。 「ミロソット(Mirosot)」 競技は戦闘ロボット競技ほどの観客の規模ではないにしろ、そのスピードとハイスコアーで観衆が多く集まった。

重量級の戦闘ロボットクラスはアメリカチームが金メダルを取るかに見えましたが、去年に引き続きマット・マックスハン氏が操作した 「ソアー・スネーク (Sewer Snake) 」 が優勝しました。しかし、今大会の人気を集めたのはブラジルから再生したシンデレラ・チーム 「トーロ (Touro) 」 と 「トーロライト(Touro Light) 」 がミドル級と軽量級の両階級で金メダル獲得したことでした。軽量級の決勝戦で相手を2分10秒でノックアウトした時は観衆と選手が一緒になってお祭り騒ぎとなり、狂信したブラジル人達が相手のアメリカチームと入り乱れの大乱舞でした。その数分後に行われた中量級の試合は3分の制限時間切れのため審判判定となり3対2でブラジルチームの優勢勝ちとなり、さらに3対3の 「ロボット・ホッケー」 でも銅メダルを獲得しました。

「ロボゲームは3日間のロボテクスの集中講義です。」 、 「この3日間で学んだことはいままでの一年間分に相当します。」 と自ら 「リオボッズ (RioBotz) 」 を率いて2個の金メダルを獲得したリオデジャネイロ・チームのマルコ・メギオラロ教授が言いました。 「ほとんどの選手達はとても協力的でお互いに情報も共有します、それがたとえ後で敵になるかも知れない相手でもです。つまり、競技場の外では皆いい友達なのです。」 、 「私の生徒達はロボットを作っている時は喜んで徹夜することもあります、まるで、何かに執りつかれたようにです。」 とメギオラロ氏はいう。 「何かが故障したりうまく動かなかったりした時に私は学生にどんなに算数が大事かを教えます。そうすれば微積分学や物理学にも興味を覚えだします。そして、それが自分のロボットの改良になると分かればたとえ退屈な本でも読むし、一週間も掛けてでもウエブで答えを探します」 。

超重量級クラスでは、オタワのマーク・デマース氏よって操作されたカナダ期待の星 「ジギー (Ziggy) 」 が、観客には人気があったテキサス州の 「チーム・メカ二クス (Team Mechnicus) 」 の 「ザ・ジャッジ (Judge) 」 を1分48秒でKOしました。

戦闘ロボット 「レッド・バロン (Red Barom) 」 は赤い犬小屋の上にマフラーとゴーグルを付けたスヌーピーが乗りジェット噴射機も備えていましたが決勝戦には進めず観客をガッカリさせました。しかし、何でもありの競技で 「ベスト・ショー」 に選ばれメダルをもらいました。

この大会で素晴らしいスポーツマンシップの光景を見ることが出来ました。それは、イランのハマデンからきたアリレザ・カヴァンド選手のロボットが故障した時のことです。彼にはチームメンバーがいなく一人で苦戦しているのを見たアメリカ人が彼の元に飛び込んでいってスタートするのを手伝ったのです。もしかすると彼はそのロボット 「ヤバルK (YavarK) 」 と対戦するかも知れなかったのです。世界のどの場所でイラン人とアメリカ人がお互いに支援しあっている光景を見ることが出来るでしょう。

テレビのヒット番組 「ミス・バスターズ」 からのジェイミー・ヘイナマン氏が2対のうちロ一台を操作するために新しい競技種目 「ロボクシング」 クラスに参加しました。その実物大の人型ロボット同士はセンサーがある胸や頭部分を実際に殴り合います。ジェイミー氏の出演に観衆は大喜びで科学嗜好のテレビ番組がリアルテー・ショウやコメデーと同じくらいポピュラーになりえることを実感したようでした。

「鉄人競技」 は両腕で人間以上の重さを持ち上げました。2つの金メダルをとったワシントン州シアトルのモンテー・リード氏は人間を持ち上げるばかりかジャンプも出来ることを 「ライフスーツ13」 でデモンストレーションを行いました。それは人間がフォークリフトになれることの証明だけではなく、障害者が平常人と同じように街を歩け車椅子の世界から脱却することが可能になることを意味しています。

コロンビアが2-車輪 (セグウェイのような) でのバランス・レースで銀メダル、そして六脚類チャレンジ・レースで銅をとり、2個のメダルを獲得しました。 六脚類チャレンジ・レースは、今年も又英国の 「ジギー (Ziggy) 」 の創設者ニック・ドナルドソン氏が勝ちました。尚、 「ジギー (Ziggy) 」 はロボゲームが開催されて以来ずっと勝ち続けている唯一のロボットです。

消防競技では、ロボットが火を見つけてそれの消火作業をします。3年目にして、15歳のトニー・プラットカニス氏が彼のロボット 「ソレノプス・インヴィクタ(Solenopsis Invicta)」 で先輩達 (プロのエンジニアー達) のロボットを破りました。第3位になった60歳のボブ・アラン氏でした。彼はトニーに敗れたことを責める換わりに彼に仕事のオファーをしました。

「芸術ボット・クラス」 では、オークランドの芸術家ネモ・グールド氏が人間等身大のロボットイカや自動的に簡単な障害ロボットを治し審判員をあっと言わせました。

昨年の勝者でもある台湾のアイ・ウェイ氏は蒸気動力によるカブト虫とムカデでさらに2個のメダルを持ち帰りました。 オーストリアからのバーテンダーロボット、 「クックボット・ワン (CockBotOne) 」 の金メダル獲得は順当で、地元人気が高かった 「エル・エスパニョール・バラッチョ (El Espanol Borracho) 」 がスパニッシュコーヒーメーカーで銅メダルをとりました。

メダル

Translation by Teruo Sasaki

Printable version of this Page. | Mail this Page to a friend. | Subscribe to our mailing list!